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アイヌ民族の遺骨に政府の無神経な人権侵害 [文化人]

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アイヌ民族の人類学研究のために、全国の国立大学で、戦前戦後に収集し所持していた
遺骨処理を、政府は、それらの遺骨を集めて慰霊施設を作り収納しようとしたことに対し、
浦幌アイヌ会会長の差間(さしま)正樹(64)氏と、アイヌ民族とその支援者計21人は、人権
侵害として、日本弁護士連合会に、この救済を申し立てる事態が起きました。

政府の計画では、北海道の白老町に、「民族共生」の象徴となる空間を作り、その一角を、
それら収集した遺骨を集め、その慰霊施設を、イヌ文化の復興拠点としたいと言うものです。

因みに、各12大学で保管されている遺骨は、1600体と言われます。

アイヌ民族は、遺骨はその先祖が祀られているコタン(集落)に返すべきと主張していますが、
政府は、身元が判明している遺骨は23体でしかなく、後は不明で、遺骨の継承者がいれば
返還する方針であるとしています。

これに対して、アイヌ民族の代表は、「先祖の遺骨を勝手に持って行き、返す段になって、
本人の証明をすれ」と言うのは乱暴極まりない行為であり、また人種差別行為だ、また、
大学で収集した際の場所はその研究のため記録されて居るはず。と反論しています。

しかし、長期の年月が経過したコタンの現実は、コタンが残る地域が減少しており、遺骨が
戻すことにも、困難なことも考えられます。

ただ、ここで大切なことは、アイヌ民族は日本の先住民族であり、我々和人の侵略で今や
北海道の一部に追いやられたものであり、更に大切なことは、アイヌ民族の自然を共有する
精神文化を理解していないことで、人格侵害であり、宗教侵害であると言えるのです。

この敬虔な精神文化を継承するアイヌ民族に対して、単に理論的効率的心情的に物事を
処理するのは、先進国日本と言われる、進化した文化人の、他宗教の配慮なき行為は、
我ら和人の恥ずかしい行為です。

私たちの中にも、戦争の戦死者の遺骨を集め、その肩身を探して遺族とどけようとする人が、
そして慰霊碑に花を添える人が、未だにいることを忘れてはなりません。


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