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エボラ出血熱ワクチン「VSV-ZEBOV」100%の臨床効果 [ウイルス]

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2014年の西アフリカで発生のエボラ出血熱の流行は、世界を震撼させ、各国はその
対策に追われましたが、その収束に明るいニュースが報告されました。

それは、カナダの保健省が開発した「VSV-ZEBOV」という試験段階のワクチンを、
米国立衛生研究所(NIH)とウォルター・リード陸軍研究所(WRAIR)が、初期段階の
臨床試験を行い、ワクチンを投与された被験者の大半では、接種後14日以内にエボラ
ウイルス・ザイール種に対する抗体が作られて、主な副作用は注射部位の痛みと一時的
な発熱が見られましたが、接種から12~36時間後には解消されたと言うことです。

この「VSV-ZEBOV」は、主に畜牛に感染する水疱性口内炎ウイルス(vesicular
stomatitis virus:VSV)を、遺伝子組換えで弱毒化したものに基づいて作られていますが、
このウイルスの遺伝子の一部を、エボラウイルスのザイール種の主要タンパク質で置き
換えたもので、ワクチンにはエボラウイルス全体は含まれないため、エボラ感染を引き
起こすことはないとしています。

その後、ワクチン「VSV-ZEBOV」は西アフリカのギニアで臨床試験が行われ、その研究
チームは7月31日、100%の効果を示したと発表しまた。

この臨床試験は、カナダ、ノルウェー、ギニアの各政府と医薬品大手メルク (Merck)、
およびWHOの支援で実施されたもので、先ず、エボラ出血熱患者が身近に発生して感染
の危険性が高い4123人にただちにワクチンを投与したところ、1人も感染しなかった。

続いて、比較対象として別の3528人に、エボラウイルスと接触したとみられる日から
3週間後にワクチンを投与したところ、うち16人はワクチン投与前に既に感染していた
ものの、投与6日後には全員に予防効果がみられた結果でした。

英医学誌ランセット(Lancet)に掲載された研究結果は、ギニアの臨床試験では計7600人
にワクチンを実験投与し、1週間後に100%の効果が確認されたと公開しています。

これについて、世界保健機関(World Health Organization、WHO)のマーガレット・チャン(Margaret Chan)事務局長の声明は、「非常に期待できる」もので、「効果的なワクチンは、
現在と将来のエボラ熱流行に対するとても重要な手段の1つになるだろう」と述べています。

未だ、臨床試験の段階で、ワクチンの持続効果や、子供や妊婦などに対する効果は不明で
すが、恐怖の「エボラウイルス」撲滅の期待は大きく望めるものとなりました。


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