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日本学術会議は国民の信頼が得られるか (2) [日本学術会議]

日本学術会議についての概要は、首題(1)で述べましたが、ではその陰で、日本学術会議を疑念視する問題があります。?

設立以来、この任命拒否が出るまでの約70年間、科学学会の頂点にある日本学術会議は、学者の活動の自主と自由の主旨の元で、その運営する内容、人事、予算付けの全てを学術会議が仕切り、政府は、凡そ10億の経費援助とその人選の形式的承認で推移する「金(税金)は出すが口は出さない」のアンタッチャブルの世界でした。

当然70年間の、会員の後任人事は、前者会員の推薦踏襲の世界は、地位や権利の系統踏襲門題が山積された独裁的権力形態を固く守ってきたのです。

故にここでの問題は、
1)人事人選の公正と透明さを欠く。
2)地位と権力の人脈化が踏襲し強化される。
3)国益のための研究や支援国費が、学術会議の不透明な利権や運用資金に転用されている。
4)会員や学者の一部が中国などの海外資金の買収や招聘などで、頭脳や機密書類の流出がある。
等の疑念が上がっている。

この様な疑念に対しても、政府は「当該会議の自立と自由」に、その運営に不干渉の立場で、
「お金を出しても、口を出さず」の放任的で形式的会員認定を続けているのです。

前述の前菅総理の任命拒否問題も、諸学会の批判に遭っていますが、これらの透明性を欠いた運営や、頭脳と技術の海外流出は明白で且、由々しき問題であり、学術会議は改めて襟を正し、自らの自浄努力で、法規の改正などを含め、国民の信頼を勝ち得なくてはならないものです。



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日本学術会議は国民の信頼が得られるか (1) [日本学術会議]

日本学術会議は、1949年に設立。内閣総理大臣所任の下で任務を行っており、年間約10億円と言われている国税を使用し、日本の学術研究者を代表する機関として、政府に対する政策暫定、国際活動、科学者間のネットワーク構築から、社会に対する科学の役割の啓発など幅広い活動を行っています。

さて、3年前の菅総理留任時に、日本学術会議から推薦された105名の委員候補のうち、6名を任命しませんでしたが、これに対して議論が噴出し、新規会員任命を拒否した理由の説明を求める要求書を提出されました。

それは政治政策が、今後の研究、研究資金、政策の優先事項など学術研究全般に大きく影響するのは当然ですが、政治が学術、科学の独立性が保障されるか、学問は自由に守られるのかは、科学者が研究に必須であり、公的資金の支援を得ても、政治家が学会への干渉は有ってはならないとされているからです。

その任命拒否に端を発した、学術界と政界の対立にも発展しかねない問題に、弁護士会は今後も任命拒否は違憲であると見做す勧告していますが、この任命拒否が関連法に照らして適正か否かといった法解釈論議までに展開しこの議論を背にして、政治が科学に干渉することを憂慮し、日本学術会議側にも委員の審査基準やプロセスの明確化・透明化など検討すべき点があるとの意見も出ており、この任命拒否議論は当分の間継続と思われます。

日本学術会議は16日、総会を開き、10月から任期が始まる新会員候補105人を承認しましたが、その名簿は非公開で、関係者によると、菅前首相から3年前に任命を拒否された会員候補6人は含まれず、岸田首相に、梶田隆章会長が新会員候補を推薦し、首相は、任命の可否を最終判断するようです。

2020年の総会では、任命拒否された6人は新会員候補として承認されていますが、今回、この6人を改めて候補者名簿に加えると、「政府の任命拒否方針を追認することになる」ので簿外とし、総会決議で、政府に対し任命拒否の撤回を引き続き求めることを確認するとなりました。

総会後の記者会見で梶田会長は「今、学術会議は非常に難しい状況にある。新しい会員には積極的に問題解決に参加してほしい」と述べています。

定員210人の会員の任期は6年で、3年ごとに半数が選出・任命されますが、改選は菅政権による任命拒否が明らかになってから初めてで、6年前に任命された会員の任期はは月末までとなります。

今回の選考は疑念される透明性を高めるために、前回までの現会員が後任を推薦する方式を見直し、大学や経済団体などに広く推薦を求め、約4000人から新会員候補を絞り込んでいます。

なお政府は近く、学術会議を国から独立した民間法人へ移行させる案も含め、組織形態のあり方を検討する有識者懇談会を新設することとしていますが、総会では、有識者懇を非公開とする政府の方針を批判する意見や、学術会議の意見が反映されるのか、懸念視する声が上がっていますが、これからの今後の成り行きが注目されます。

前菅総理が学術会議から6名の任命を拒否した理由については、 菅総理の在任中に訪問先のインドネシアでの記者会見で「前例踏襲して良いか考えた結果」を強調したものと述べたのみで、特段特定の理由はないとなっています。
この発言は、海外誌の報道や学術誌(ジャーナル)でも記事で紹介されています。

では、この発言でのみで学術会議に何の問題も無いのか? 当然に不可解さが残ります。
つづく。



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