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JTA2023 木下グループジャパンオープン 望月は準決勝の快挙 [ATPワールドツアー]

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望月がポピリンを下し準決勝へ。
車いすテニスは小田がシングルス、眞田/ウデ組がダブルスで優勝の快挙

【10月20日 第5日】シングルス準々決勝が行われ、望月慎太郎(IMG Academy)は、A.ポピリン(豪州)を破り準決勝に進出した。
○望月慎太郎(IMG Academy) 7-5,2-6,7-5 ●アレクセイ・ポピリン(豪州)

日本選手の準決勝進出は2018年の錦織圭(ユニクロ)以来の快挙。

[シングルス準々決勝]
ビッグサーバーのポピリンに21本のエースを決められ、ファーストサーブ時のポイント獲得率は76%に達した。このサーブを返し、ゲームを奪い、さらにセットを取るのは至難のわざと思われた。ヤマを張ったり「感覚に任せる」リターンはなかなか成功しなかったが、望月は「読みが外れるのは絶対起きることなので、少しでも何か(予測のヒントを)見つけ、少しずつ、後半に読めればいい」と受け止め、「我慢してやっていればチャンスが来ると思い、やり続けた」。

その「やり続ける」我慢が、第1セット第12ゲームと、試合を終わらせた第3セットの最後のゲームに実を結んだのだ。走って粘って、食い下がる。やるべきことを決め、そこに徹底する。華麗なネットプレーとバックハンドのダウン・ザ・ラインで対抗。

サービスゲームでも我慢が続いた。第3セット冒頭のサービスゲーム、さらに5-5からのサーブで計5度のブレークポイントをしのいだ。
望月は、「耐えるしか道はなかった。離されずに付いていって、ああやって、やり続ければ、相手も(終盤は)びびっていたし、やり続けられたのが一番大きかった」と勝因を語っています。

やる続けることは望月のキャリアにも通じる。相手をねじ伏せるだけのパワーはない。望月はこれを大きく変えなかった。今大会でツアーレベルの初勝利から、ツアー初の4強入りと一気に階段を駆け上がったのも、自分を信じてやり続けた結果にほかならない。


[車いすテニス・シングルス決勝]
○小田凱人(東海理化) 6-3,6-3 ●眞田卓(TOPPAN)

昨年引退の国枝慎吾と決勝で闘い、3-6、6-2、6-7と惜敗した16歳の小田は、悔し涙をぬぐい、観客の前で「また来年、さらに強くなってこの舞台に戻ってくることを誓いたい」と宣言して、その言葉通り、17歳になった小田は、強くなっていた。結果、6月の全仏で四大大会初優勝を果たし、その後、世界ランキング1位になった。第1シードで臨んだ今大会で優勝すれば、ストーリーが完結する。

ただ、不安要素があった。9月の全米では1回戦でノーシードのステファン・ウデ(フランス)に完敗。挑戦する立場から受けて立つ側に回ったことで、計り知れない重圧を背負い込んでいた。今大会の準決勝も第1セットは大苦戦、「全米の記憶もよみがえり、嫌な感じで試合が進んでいる」と感じたという。いかに悪い記憶を打ち消すか。小田が自分に言い聞かせたのは「自分のテニスを貫く」ことだった。技術も精神面も今まで通り。「攻めて攻めて攻め切る」。それが今大会に臨む小田の心構えだった。

第2シード眞田との決勝でも小田は攻め切った。サーブで優位に立ち、コートの中に入って高い打点からウィナーを打ち込んだ。武器の一つである若さの勢いと迫力を前面に出してラリーを支配した。ミスが出ても気持ちがネガティブになることはなかった。マッチポイントでフォアハンドのダウン・ザ・ラインを鮮やかに決めると、力強く拳を突き上げた。

日本のファンの前で、目指してきた「車いすテニスっぽくない」プレー、つまり、ATPのトップ選手が見せるような、アグレッシブで躍動感のあるテニスを披露した。苦しんできた1位のプレッシャーも、この試合では「自分の力に換えて試合ができた」という。「ランキング80位、90位の頃は、(上位を)食っていくぞっていう感じだった。1位になっても熱いプレーは大事。その『熱』がなくなったら勝てなくなる」と、忘れかけていたものを再確認する大会になった。

昨年大会で優勝を争った国枝は今回、車いすテニス部門のトーナメントディレクターを務めた。その国枝が目指してきたのが車いすテニスの地位向上だ。小田も思いは同じ。「ここ(ATPツアーと共催のジャパンオープン)に出る意味は他の大会と全然違う。いろんな人に見てもらいたいという思いがすごくある」。決勝の舞台となった木下グループ・アリーナには多くのファンが詰めかけ、競技の面白さと迫力を堪能しただろう。小田をはじめとする車いすの選手たちが今大会で手にした勲章だ。

[車いすテニス・ダブルス決勝]
○ステファン・ウデ(フランス)/眞田卓(TOPPAN)[1] 6-4,6-3 ●齋田悟司(シグマクシス)/鈴木康平(AOI Pro.)[1]

ウデのコメント:「眞田の母国でプレーできてうれしい。日本は車いすテニスに理解がある世界的にユニークな存在だ」

眞田のコメント:「何とかストレートで勝つことができた。しっかりコミュニケーションを取って、最後までアグレッシブにプレーできた」


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