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本庶裕教授 オプジー ノーベル賞 [がん治療]

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10月1日夜、本庶佑さん京都大学特別教授が、ノーベル医学生理学賞の受賞の発表がありました。
皆さんは小野薬品工業の「オプジーボ」と言う医薬品はご存知ですか。

小野薬品工業は、当時、京都大学の本庶佑教授(当時)のグループが発見したPD‐1と言う分子を標的としたがんに対する免疫細胞の攻撃スイッチをオフからオンに戻すという薬の開発を、2002年に、同社の粟田浩副社長が、がん剤の共同開発を同業にその提携を申し入れましたが「同業の全社から断られた」と語っています。

小野薬品工業が求める「オプジーボ」の開発は、同社が、がんの免疫治療に全く経験のない分野であったため、高分子の抗体医療役を作るノウハウがなかったためです。

がん専門医のがん免疫研究はほぼ100年の歴史があると言われますが、科学的にその有効性が証明されない治療法が多く利用されており、患者から高額な治療費を巻き上げているのが現状です。

肺がんの適応になった「オプジーボ」は、免疫細胞の攻撃を制御するPD-1という受容体を、がん細胞防御で作り出すPD-L1と言う抗体を、PD-1の受容体に結合してブロックし増殖しますが、「オプジーボ」は、T免疫細胞の受容体に、結合して、がん細胞防御PD-L1物質を遮断し、免疫の働きにブレーキがかからない様にする阻害薬剤です。

この画期的免疫薬品が、今回ノーベル賞の受賞に繋がりました。

iPS細胞の業績で同賞を受けた京都大学教授の山中伸弥教授は、僕たち基礎研究者の憧れの存在で、僕たちのiPS細胞は、1回の成功での受賞ですが、本庶先生のご受賞は何十年という着実で、本当に確実な基礎研究の積み重ねの臨床研究であり、それもちょっとやそっとの花開き方ではなくて20年、30年後の長い長い苦悩の期間を経て花開いもので、感染症のときのペニシリンに匹敵する、それ以上のご発見で、本当に喜ばしいことです。

そして、中山教授は、パラダイムシフトと言うか、がんの治療にまったく新しい概念を打ち立てられた。

今、世界中の製薬会社がこの分野に急速に参入していますから。今まで治らなかったがんで、命を失ってた方が治る。

そういう時代がどんどん来ているから、今回の受賞は当然だし、もっと早くても良かったというのが正直な感想です。と語っています。

本庶教授は、私もまだまだ若いつもりですので、是非またこういうことをやりたいと思っています。そして、この「オプジーボ」の開発について、今後のがん克服に向け、免疫療法の可能性と課題をどう考えますか。

その問いに、もうちょっとよく効くようにすることと、効くか効かないかをなるべく早く分かるようにすることです。

しかしこの課題解決は、世界中の多くの人が参入しているので、僕は時間の問題と思います。逆に言うと日本の研究者も世界に置いて行かれないよう頑張ってほしいと思います。と話していました。

がん大国の日本に新たな希望をもたらしてくれた世紀の発見であると言えます。


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