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米国の世界制覇が揺らぎ始める2021 [一帯一路]

米ドルとデジタル人民元 UIの覇権戦争の開戦です。

近年のアメリカは「世界最大の覇権国」であり、「世界一の経済大国」の地位で、
世界の経済金融システムを、「ドル本位制」の「ドル建て」で動いていおり、
アメリカや国際社会に逆らう国が出てきた場合、「ドル取引」を中止することで、
その覇権を確保し、アメリカの「安全保障」のソフトパワーと直結しています。

が、冷戦時代を終えて米国が中国の民主化を期待して経済支援をした結果、中国は、
世界の部品や資材生産工場の地位を確立して、経済成長が著しく、日本を抜き、
世界第二位の経済大国となり、米国と肩を並べるまでの国力を付けましたが、米国
期待の民主化国家とならず、米国と対峙する中国共産党独裁国家となり、今や、
その経済力と戦力で、一帯一路の諸国にその勢力を伸ばして、中国の覇権の拡大に
まい進し、米国の安全保障並びに自由諸国圏の安全保障を脅かすところとなりました。

更に、世界の金融システムの覇権を握るため、中国の中央銀行デジタル通貨「デジタル
人民元」発行し、中国国有銀行4行を中核にして強力に推進しています。

中国国有銀行4行とは、中国工商銀行、中国建設銀行、中国農業銀行(ABC)、
中国銀行、ですが、この資力は、2年連続の世界銀行ランク上位4位を堅持し、他の
中国系銀行も上位1000行に入る強さです。

この人民元戦略は、米国の「ドル本位制」に大きな風穴をあけて、「デジタル人民元」
を、一帯一路経済圏の基軸通貨にすることを狙い、強いては世界の金融システムの
覇権を狙うものです。

この背景から、既に、米中の世界金融システム覇権戦争が開始されており、加えて
中国の武力による世界侵略も並行して行われて、米国の安全保障圏の覇権はがしが、
着実に進行し、世界二大大国、米中のパワーバランスが崩れ始め、世界の安定が岐路に
立たされています。



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中国「一帯一路」と日本の国政 [一帯一路]

習主席が提唱する「一帯一路」とは、陸路(一帯)と海路(一路)の双方の、陸路(一帯)は中国蘇州から西の新疆(しんきょう)に、そこから中央アジア、中東、トルコを経て、ドイツなど欧州(ヨーロッパ)につながる領域を指し、そして海路(一路)は、中国の福州から広州、そしてシンガポール
これらは、現代版シルクロードを建設して、その大規模なインフラ投資を通じて、中国と、当該経路の地域の経済発展を促進し、完成後には中国とユーロッパとの結ぶ、広大な経済圏を作り、強める効果が期待される、習近平国家主席の、「万里の長城」に観るような、歴史に名を遺す一大国事と言えます。

この構想のもとは、習主席が2013年9月に中央アジアを歴訪した際に提示した、大規模経済開発構想が発端で、それが2015年になり、国家発展改革委員会が中心となって、「シルクロード経済ベルトと21世紀海上シルクロードの共同建設推進のビジョンと行動」として発表されました。

そして、その大規模な「一帯一路」構想を可能にするため、AIIBを資金的、金融的な裏付けが必要となり、それを賄うのがAIIB(アジアインフラ投資銀行)を設立し、新たな「人民元経済圏」の構築を目指しているのです。

AIIBは、その設立協定に現在50ヶ国(欧州から20ヶ国前後)が参加していますが、その後、欧州勢の出資が協力的でないために順調ではないようで、事務局は何とか日米の協力を取り込みたいとしています。

先日、トランプ大統領が訪中の際、「一帯一路」について協力姿勢をにおわしましたが、日本政府もを経て、インド洋のスリランカ、そして紅海を経てサウジ、エジプトへ、更に地中海に入りギリ
シャ、イタリアのヴェネチアへとつながる航路域です。

日本企業も、AIIBの財務内容も公開されない銀行に、日本の税金を投入し、この不良債権の回収不能となるリスクもある事から、安易に参加出来ないことであり、

更には、中国が日本マネーを取り込み、中国が「一帯一路」の成功で、政治経済面でスーパー・パワー化することも、日本には大きなリスクです。

昨今の表向きの米中関係に振り回されず、なお、慎重で冷静な政治判断が必要です。



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中国企業が外国土地を次々と長期借り上げ「一帯一路」治外法権化構想 [一帯一路]

中国の国有企業が、インド洋に浮かぶ島国の民主社会主義共和国スリランカの、主要な港や周辺の土地を、その期間99年間借り上げ埋め立て開発するニュースです。

この土地は、スリランカ最大の都市コロンボの海沿いにある116ヘクタールの面積で、政府が受け取るのは62ヘクタールの埋め立て地で、そこに、「コロンボ・ポート・シティー(CPC)」プロジェクトで、国際金融センターを作る計画と言います。

この開発を一手に担う中国の国有企業「中国港湾(CHEC)」の子会社の事務所は、英領時代の歴史的建造物「旧中央銀行」の上層階に置かれています。

スリランカ国内には、代表的な世界遺産のシーギリヤロック、ダンブッラ黄金寺院をはじめ、全部で8つもあります。日本では、紅茶のセイロン茶が非常に有名です。

帝国主義の時代には、植民地政策でこれらの例が周辺各国でも相次ぎましたが、今、中国の長期借地の動きはインド洋周辺の各地やオーストラリア北部のダーウィンの港、モルディブのフェイドゥフィノルフ島、パキスタンなどで起きていて、1世紀を経て中国は、帝国主義時代の反対の動きをしているかのように見えます。

中国の営業担当幹部リャン・ゾウ・ミン氏は、「何の価値もない海を、全て我々の負担の、14億ドル(約1600億円)を投資し、そこに都市をつくる。スリランカ政府単独ではできない」と話しています。

国際金融センターの計画は、埋め立完成の30年後とし、その地に8万人が居住し、通勤者も含め25万人が活動すると見込んでおり、当然に、周辺のインドやパキスタン、バングラデシュの富裕層も呼び込むとしています。

営業担当幹部リャン氏は、この借用地は、「スリランカ側が決めること」としながらも、スリランカ国内とは異なる税制、法体系が適用され、裁判所も別の、現在中国の香港のような治外法権的な形態になるかもしれない。と語っています。

他方の、スリランカ投資庁は「あくまで商業目的で軍事利用の可能性はない」と説明していますが、既に中国企業が管理している別の埋め立て地の北隣の埠頭(ふとう)に、中国の潜水艦が2014年に入港しており、物議を起こしていますので、将来の軍事利用を懸念しています。

この開発始動は、中国寄りで知られたラジャパクサ前大統領時代の14年に、習近平(シーチンピン)・中国国家主席が立ち会い、起工式が行われました。

この時代に、ペルシャ湾岸からマラッカ海峡へ向かシーレーン(海上交通路)上の要衝に、中国側が85%を融資して中継用の港を建設や、中国の融資で国際空港や高速道路網が造られましたが、この港も道路も巨費を投割には全く利用されず、何の利益も生み出さないまま、中国側への借金の返済が始まり、対外債務の返済額は昨年の18億ドルから今年は24億ドルに急増し、2年後には40億ドルに達する見込みで、加えて、港の建設資金の金利は最大6%を超える事態にあります。

しかしこの流れで、翌15年の大統領選でラジャパクサ氏が敗北し、親欧米派のシリセナ新政権が成立し、この埋め立て計画の白紙撤回を表明しましたが、中国側は、既に1億ドル(約114億円)近くを投資していたその賠償金請求をちらつかせて、また、前大統領の地元、南部ハンバントタで04年末のインド洋大津波で5800人の死者を出し、壊滅的な被害を受け、これの中国から借りた巨額の債務があり、この11億ドルの債務免除と引き換えと、その再交渉は押仕切られたの結果で、中国側の取り分は当初案よりも7%余り増えて、16年8月に工事は再開したのです。

結局、新政権は今年に入って、11億ドル分の債務免除と引き換えに、港の8割と周辺の土地6千ヘクタールを経済特区として中国側に貸し出し、その期間を99年間とすことを決断したのです。 

これらを俯瞰しますと、13年に習国家主席が提唱した、陸と海のシルクロード復活の構想「一帯一路」の戦略が見られます。



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