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ブラジル農政・食糧共有相に森林破壊の女王就任の不思議 [環境問題]

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世界が環境問題を重視する中で、その流れと反する事象が生じています。

それは、日本捕鯨にも度々妨害を仕掛けている、国際環境保護団体のグリーンピースが、2010年に、アマゾンの森林に決定的破壊を果した、国と企業に贈る「ゴールデン・チェーンソー」賞を、ブラジル上院議員のアブレウ氏(52)に授与している事です。

そしてその流れが、去る10月のブラジル大統領選で再選を果たしたジルマ・ルセフ氏が、1月1日に発足する第2次ルセフ内閣の組閣で、そのカチア・アブリウ氏を農牧・食料供給相に指名した事です。

ブラジルは世界第7位の経済大国であり農業大国で、農相の地位は高い訳ですが、その背景に、カチア・アブリウ上院議員の、ブラジルを米国を超える世界最大の食料生産国とする方針を掲げ政界に入りして、その後ブラジル全国農業連盟(CNA)の会長を務め、強い影響力を持っていることがあります。

当然ながら、この有力女性政治家カチア・アブリウ氏(Katia Abreu)に対して、アマゾン(Amazon)の熱帯雨林保護を主張する団体や、現在もそこに住む先住民たちの反発は強く、先住民社会や「土地なし農民運動(MST)」は、アブレウ氏が環境を犠牲にして商業的農業を拡大しようとしている事に強い不満と非難が生じています。

アブリウ氏は、元々農業経営者(アグリビジネス)の妻でしたが、飛行機事故で夫を亡くした後、農業界の声を背景にした活動で注目を集め政界入りを果たした人で、従来から農業経営側出身のアブレウ氏に対して、小規模農家や環境保護団体、先住民団体などが「森林破壊の女王だ」と非難されてい中での農相起用であり、その怒りを更に強める結果となっています。

又、10月に行われたルセフ大統領選は、実業界からの不人気や経済政策への批判といった逆風の中での僅差の再選であったため、ルセフ大統領の労働党(PT)に協力している、ブラジル民主党に合流したアブレウ氏の協力が必要であったと言えます。

アブレウ氏は、更に「大統領への立候補」も視野に入れていると語っています。
この様な世界を見ますと、環境保護団体のグリーンピースや農業団体も自然公害等の問題に優先して、目先の自己の経済利益を優先している事が分かり、その感覚の違いに驚かされます。


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