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米海軍の新型病院船を日本の災害救助に(1) [自然災害]

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今回の富山県の地震や福島県の津波など、自然災害が避けられない島国の日本国は、災害の度に多くの被害者や居住難民を抱えることが常で、その対策に長い年月に亙り、人的物的支援と公私に亙る莫大な費用を必要としています。

これらの救済で真っ先に行うことは、命の救済となります。今回の能登半島の大地震は、地盤の隆起や山の崩壊などで、交通網も断たれて、陸の孤島が多く生じ、救援活動も断たれ、第一の命の支援も困難を極めました。

こんな時に、命の救済に必要な一つが、小回りの利く医療設備完備の病院船です。

その対策事例の一つに米国の病院船が有ります。

米海軍の病院船は爆速がウリ!です。米海軍が発注した異形の病院船は、「大きい・多数収容」をあえて捨て、中規模で高速を選択し、速度70km/h以上で現場に駆け付ける、箱型で後部を一段低くし、ヘリコプター一機搭載の甲板を備える、ベセスダ級遠征医療船(EMS)です。

この高速船の建造を手掛けるオーストラリアの造船企業は、オースタルの米国子会社「オースタルUSA」で、アメリカ海軍からベセスダ級遠征医療船(EMS)3隻を受注しました。

契約金額は総額8億6760億ドル(日本円で約1260億円)で、1番船「ベセスダ」の引き渡しは2026年12月を予定しています。

ベセスダ級遠征医療船は、アメリカ海軍が掲げる分散型海上作戦(DMO)をサポートする双胴の病院船として計画され、全長は110mで全幅は31.5m、喫水は4.6m。乗員数は医療関係者や航空要員まで含め223名で、これは従来型に比べると、【かなり異形】ですが、これが米海軍の爆速病院「ベセスダ」運用のイメージです

ベセスダ級遠征医療船の原型となったスピアヘッド級(アメリカ海軍の双胴型遠征高速輸送艦(EPF)の艦級で、同型艦は自律能力を持ったEPF13を含めた13隻が就役中です。

ベースは、アメリカ海軍が現在運用中のスピアヘッド級遠征高速輸送艦(EPF)で、40ノット(約74.1km/h)以上の高速を発揮できるのが特徴です。

船体後部のヘリコプター甲板は、そこにはティルトローター輸送機V-22「オスプレイ」はもちろん、アメリカ軍が運用する最大のヘリコプターCH-53K「キングスタリオン」も発着できるほか、格納庫も備えているため、UH-60「ブラックホーク」クラスの多用途ヘリコプターであれば搭載することも可能です。

また、浅喫水船のため、大型船などでは着岸ができなかった水深制限のある港にも入港が可能で、その機動力を生かして前線に近い地域へ展開し、専門性を必要とする手術など、より高度な医療を船上で提供できます。

船内にはトリアージスペース(感染症や災害時の不測の事態に対処) が設けられているほか、ICU(集中治療室)や手術室、診察室、レントゲン室、輸血用血液の保管庫などを完備。歯科、メンタルヘルス、産婦人科、プライマリ・ケアもカバーします。

搭載するヘリコプターと複合艇を組み合わせて、複数の負傷者の迅速な収容とその後の輸送、海上での人命救助を含む戦闘捜索救難など、作戦部隊を支援するために必要なあらゆる能力を備えています。つづく・・・


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