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戦争の正義は「勝てば官軍」の狂人の世界 [戦争]

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スタンフォード大学フーヴァー研究所教授の著書の一部に、次の一節があります。

マサチューセッツ工科大学学長カール・T・コンプトンは、アメリカ空軍の爆撃の
見事さに驚き、トルーマン大統領への報告書の中で、「自分の目で確かめた破壊の
方が、偵察写真に基づく報告よりずっとひどく、東京及びその周辺都市は210平方
マイルの全域のうち、約85平方マイルが灰の山です」と記述した。

エマーソンはバーンズ国務長官に、「経済の危機、飢餓の恐怖、闇市をあてに生きる
狂気じみたその日暮らしの生活が、日本社会のあらゆる階層に広がり、全ての日本人
の考え方を左右しております。

......政党、選挙、民主主義、天皇といったようなことは、茶碗が空の時には空理空論
の類いであります」と報告した。

1946年5月29日、吉田首相は「我が親愛なる元帥様」宛に手紙を書き、
「元帥の深い配慮があったからこそ、我々は暴動が起こるほど差し迫った危険な状況
を和らげることができました」と、114万キロの小麦粉に対する「深い感謝の念」
を伝えた。

とあります。

私は戦争中地方に疎開していましたので、幸い爆撃には遭いませんでしたが、敗戦の
悔しさや、食糧難に同様の思いがありました。

ただ、この記事の中の、「灰の山」を、「米軍の見事な爆撃と表現しているこ」に、
被爆殺戮した数十万の日本人に対する懺悔の言葉がないことに、痛烈な憤りを感じました。

そして、吉田首相の「深い感謝の念」とは、どの様に受け止めればよいのでしょうか。

戦争の正義は、狂人の戦う「勝てば官軍」であることを、物語る一節です。


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