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昭和の戦士 野坂昭如さん(85)が死去 [文化人]

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作家、野坂昭如さんの死去がニュースとなっています。

作家の野坂昭如さん85歳が9日午後9時半ごろ、家族が自宅で横になっていた野坂さんが
意識のなくなっているのを見つけて、救急車を呼び病院に搬送しましたが、午後10時半ごろ、
肺炎からくる心不全で、残念にも死去したことが確認されたといいます。

雑誌編集者の矢崎泰久さん(82)は、野坂さんが雑誌「週刊金曜日」用に書いた原稿を、
つい7日に受け取ったばかりで、この不意の死に驚いていると言われ、又、この 「突然の訃報
(ふほう)に接した、野坂さんと親交があった 永六輔さんや俳優の吉永小百合さん他、多くの
人々を驚かせて、各界から氏の別れを惜しむ声が、広くあがっています。

野坂昭如さんは、昭和1ケタ生まれの作家で、ご自分の空襲体験や家族を失った悲しみの
戦争体験から最後まで反戦平和を唱え、子どもたちの飢えた顔を見たくないと弱者への労りで、
TPPにも反対し、「戦争で最もひどい目に遭うのは、子供たちだ」と訴え、亡くなるまで、眼前の
危機に見て見ぬふりをしがちな今の日本社会を憂え、原発問題についても懸念する、その
反骨の社会批判は厳しく、他面ではユーモアに満ちた活動を続けた人でした。 

アニメ映画「火垂るの墓」の高畑勲監督は、「『火垂るの墓』と『戦争童話集』は、戦争に巻き
込まれた弱者の悲劇を描き切った不朽の名作であると、称えています。


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